O cuiqueiro no Japão

笑顔とビートを携えて西へ東へ駆け回る「スマイルビート」代表、カズの日常をご紹介します。

夏休みはピアニカも大掃除を!(後編)

こんにちは、音楽の楽しさを伝え、
音楽の力で様々な困りごとを解決したり、
あなたの可能性を引き出す、
スマイルビート代表
音楽ファシリテーターカズです。
 
前回のブログで、ピアニカ(鍵盤ハーモニカ)
お掃除方法についてお知らせしました。
前回のお掃除方法は誰にでもできる
スタンダードな大掃除方法でした。

…が、まだ汚い気がする…徹底的にやりたい…
そんな方のための、禁断のお掃除方法を今回は書きます。
 
ただし、ピアニカを分解すると
メーカーの保証対象外になります。
あくまでも分解〜大掃除は個人の責任のもとに行って下さい
 
 
その3 禁断の分解編〜自己責任のもと徹底的にお掃除
分解するためにドライバーを用意しましょう。
(ピアニカ、メロディオン、ピアニーはNo.1プラスドライバー、
 メロディかは4mmマイナスドライバーです)

あと、以下のものがあると便利です。

・ネジを保管するための小さな入れ物(湯のみ等でOK)
・ハンカチや手ぬぐいなどの毛羽立っていない布
・綿棒
エアダスター


では、分解します。
私の楽器を一年ぶりの大掃除です!
 
しつこいようですが、
ここからはメーカー保証の対象外です!
自己責任で腕に自信のある人だけでお願いします!!
元に戻せなくなっても私は一切の責任を負いません

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楽器のカバーはネジの数や位置がメーカーによって若干違いますが、
本体の裏側からネジ止めされています。
そのネジをドライバーで外します。 
外したネジはなくさないよう注意して下さい。
(湯のみ等に入れておくといいですよ)
 
はいっ!外れました〜!!

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まず、カバーを外します。

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毎年、分解掃除を欠かさないので、
私の楽器は比較的キレイな方ですが、
それでもホコリがしっかり溜っています。

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これをアルコールを含ませた布で丁寧に拭き
汚れを取って行きます。
細かいところは綿棒でキレイにします。
 

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はいっ!!キレイになりました(^^)v
 
鍵盤の付け根のバネの部分や鍵盤の裏にもホコリが溜ります。

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エアダスターでホコリを飛ばしたり、
綿棒でキレイにしてあげましょう!

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私は手動のエアダスターを使っていますが、
PCのお掃除用に売っているスプレー式のものでもよいと思います。
 
まだまだ分解できます。
ここからは…楽器の心臓部分です。
特に腕に自信のある人以外はやらないでください


空気箱を外します。これもドライバーを使います。
ネジはなくさないよう、湯のみ等に入れて下さい。

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これを外すと、ピアニカの音を出す心臓部、
リードがムキ出しになります。
 
はいっ!分解できました〜!!
おお、意外とキレイでよかったよかった。

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とはいうものの、空気箱のカバーはまあまあ汚れていました。

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これもアルコールを含ませた布で丁寧に拭き
汚れを取って行きます。
細かいところは綿棒でキレイにします。

そして、ここからが要注意です!
金色の部分…ここがリードプレートです。

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ここを痛めたら音が出なくなってしまいます。要注意です。

もうひとつ、黒い部分…パッキンです。
古いピアニカはこのパッキンのゴムが劣化しているため、
雑に触れるとパッキンが粉々になってしまうことがあります。
そうすると空気が漏れ、音がしなくなってしまいます。
 
ピアニカを吹いたあと、水抜きをしないまま、
楽器を片付けていると、
このリードの部分に水が溜ります。
それが原因で、音が出なくなってしまうことがよくあります。
 
このリードは、真鍮やりん青銅といった銅の合金で出来ており、
比較的酸化しにくい合金ではありますが、
砂糖等の入った飲み物を飲んだ状態の口で吹いたりすると、
かなりの早さでリードが酸化し、音程が狂って来ます。
また、何かを食べたあと、口の中をキレイにしないまま、
楽器を吹くと、食べカスなどの異物がリードに挟まり、
リードが腐食…音が出なくなってしまうのです。

 
昔、卒業生が置いて行った学校の古いピアニカを
分解掃除した時には、
このリードの部分が青くねっとりした物質に覆われ、
とても汚く驚いたものです。
 

それではリードをキレイにします。
布でリードの根元から先に向かうように優しく拭いて下さい。
逆に拭いたり、横から拭くと、
リードがねじれたり折れる可能性があります。気をつけて下さい。

とにかくリードは繊細です。
優しく柔らかい布でいい子いい子してあげて下さいね。

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リードが拭き終わったら分解掃除は完了です!
またカバーをつけ、ネジで止め、元に戻します。
この時、黒いゴムのパッキンを、きちんと溝に合わせ、
慎重に挟んでカバーをつけて下さい。

ここでパッキンがずれたり破損して隙間があいたりすると
ピアニカの音が出なくなります。
 
そしてカバーも元通り取り付け、
ネジでしっかり止めてあげて下さい。
 
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いかがでしたか? ピアニカの大掃除。
意外と汚れていますし、
口を付ける楽器ですので、
この夏はぜひお子様の楽器をキレイにしてあげて下さいね。
楽器をキレイにすると音もよくなり気持ちがいいものです。

そして、汚れを貯めないためには普段のお手入れが大切
息を吹き込む楽器は、結露した水蒸気や唾液といった
水分がどうしても溜ります。これは避けられません。
なので吹き終わった後の水抜きが一番大事。
楽器には必ず水抜きのボタンがついていますから、
拭き終わった後、水抜きのボタンを押して息を吹き込み、
楽器の中の水を外に出してあげて下さい。
 
そしてホースの中の水もハンカチなどにトントンして、
必ず取ってあげましょう。
 
また、楽器を吹く前に歯磨きやブクブクうがいをするのも常識!
手を洗って、うがいをしてから楽器を吹く習慣をつけるといいですね。
キレイな楽器で、
楽しいピアニカライフ、リコーダーライフを送りましょう!
 
 
音楽を生涯楽しむためには、
ただ技術的に楽器が演奏できればいい訳ではありません。
楽器は大事なあなたの相棒、
お手入れの方法を知らなくては、
せっかくの楽器をダメにしてしまうし、
いい音も出せなくなってしまいます。
楽器のせいでヘタクソだった…なんてもったいない話です。

スマイルビートでは楽器のお手入れについても親切指導致します。
楽器のお手入れについての質問も、お気軽にどうぞ!